けい酸加里の特徴

けい酸加里は環境にやさしい肥効持続型加里肥料です。

 従来の加里肥料(塩化加里、硫酸加里)は、水に溶けるので河川や地下水への流出が多い肥料であるのに対し、けい酸加里は、土壌中の有機酸や根が出す根酸などの薄い酸に溶けて持続的に効くため、肥料成分の流出が少ない環境にやさしい肥料です。
 当社は、石炭火力発電所から発生するフライアッシュ(微粉炭燃焼灰)に加里と苦土を組み合わせることで、肥効持続型加里肥料の開発に成功し、世界で初めて商品化しました。
環境にやさしい原料を使用しています。
 けい酸加里肥料の製造に使用する加里原料には、塩素分や硫酸分を取り除き、食品添加物としても利用可能な純度の高い苛性加里(水酸化カリウム)を採用しています。古代植物の化石である石炭由来のフライアッシュと共に、土壌を荒らさず、環境にやさしい安全・安心な原料を使用しています。
効果の高い肥料成分になります。
 けい酸加里肥料は、フライアッシュに苛性加里と苦土原料(水酸化マグネシウム他)を加えて混合、高温で焼成して製造します。この焼成過程で、フライアッシュに含まれるケイ酸が植物に吸収されやすい「可溶性ケイ酸」に変化します。同時に水溶性の苛性加里は、作物の根が出す根酸などの薄い酸に溶ける「く溶性加里」に変化します。
けい酸加里のつくり方については、こちらからご覧ください。→
けい酸加里の作り方
◆けい酸加里 登録銘柄
名称 保証成分
く溶性加里 可溶性ケイ酸 く溶性苦土 く溶性ホウ素
けい酸加里 プレミア34 20% 34% 4% 0.1%
く溶性 : 土壌中の有機酸や根が出す根酸などの薄い酸に溶ける性質。
可溶性 : 作物が吸収利用出来る性質。
ケイ酸は土壌に多量に存在していますが、作物に吸収される割合は僅かです。
けい酸加里のケイ酸は、フライアッシュ中のケイ酸を加里と苦土等と焼成することで、可溶性ケイ酸に変化し作物によく吸収されます。
 植物の三大要素(窒素、リン酸、加里)の一つである加里は、光合成や炭水化物の蓄積、タンパク質の合成、水分調節、開花・結実の促進などに関与し、作物の収量、品質、食味、栄養に影響を及ぼす重要な成分です。加えて、けい酸加里は土壌中の有機酸や根が出す根酸などの薄い酸に溶ける 肥効持続型(く溶性)肥料 なので次のような特長があります。

けい酸加里肥料はじわじわ溶けていきます。
1.施肥効率が高い
長効きするので、作物の生育に合わせて肥料成分が効率よく作物に吸収されます。
2.省 力 化
基肥施肥時に追肥分もまとめて施肥しても、濃度障害の心配がなく施肥回数を減らせます。
3.環境にやさしい
 けい酸加里は、く溶性のため水に溶けず、雨水や、かん水によって流れ出すこ とがありません。(河川や地下水などを汚染しない肥料です)
 く溶性は、作物の根から出る根酸によって溶けるので、必要なだけ吸収され、加里で問題になる「ぜいたく吸収」がありません。
4.土壌を荒らさない

「加里の施用量ときゅうりの発芽率」
(宮崎総農試)
土を酸性化する成分を含んでいないので、安心して使用できます。
 施肥量を多くしても土壌の塩類濃度を高めず濃度障害をおこしません。
5.肥料分をムダにしない
 塩素分、硫酸分を含まないので、土壌中の有効成分(苦土、石灰)が塩素分や硫酸分と結びついて流出することがなく、ムダになりません。
6.相 乗 効 果
加里の他に、ケイ酸、苦土、ホウ素を保証成分として含んでいます。

ケイ酸 : ケイ酸を多く吸収する水稲では、倒伏の軽減や粒張りの良いおいしい米づくりに役立ちます。
苦 土 : 葉緑素の構成要素であり、作物体内でのリン酸の移動を助けます。
ホウ素 : 作物の細胞壁の維持や根の発育を助けます。特にホウ素要求量の多いダイコン、ブロッコリーなどのアブラナ科の作物に効果が期待出来ます。
7.肥料成分がバランスよく吸収される
作物は、けい酸加里の加里成分を必要とするとき、必要なだけ溶かし吸収しますので、作物体中の加里濃度を必要以上に高めません。
そのため石灰、苦土がバランスよく吸収されることになり、生理障害をおこしません。

「作物体の塩基構成比」
(島根農試など7ヶ所で行ったキャベツ、レタス、だいこん、きゅうり、いちご、牧草の6作物平均)