よくあるご質問
- Q1.けい酸加里の加里は「く溶性」ですが、「水溶性」との違いは?
- く溶性加里、水溶性加里はともに「肥料の品質の確保等に関する法律(肥料法)」による加里成分の区分です。
く溶性加里は2%クエン酸によって溶ける成分の事で、主に根から分泌される酸や土壌中の酸によってゆっくりと溶け出し、根に吸収されます。
水溶性加里は、水に溶ける成分であり、雨水や灌水などによって溶け出し、作物にすぐに吸収されます。 - Q2.けい酸加里はどんな溶け方をしますか?
- けい酸加里は根から分泌される酸や土壌中の酸によってゆっくりと溶け出す肥料ですが、実際には田面水や施用圃場の水温、地温、pH、アンモニア性窒素などが複雑に関与しています。温度が高まったり、土壌pHが低下したり、硫安などと併用すると肥料成分の溶出が早まる事があります。
- Q3.けい酸加里の施肥方法にある、中間追肥とはなんですか?
出穂前45~35日の中干前後に追肥する施肥方法です。詳しくは以下の施肥方法をご確認ください。
施肥方法- Q4.けい酸加里は、水稲の基肥時や中間追肥に使われていますが、その施肥法と肥効は?
けい酸加里の施肥基準量は、土壌条件、水稲品種、気象条件などによって異なりますが、目安としては以下の施肥方法の通りです。基肥、中間追肥とも登熟歩合、食味の向上効果などが期待できます。
施肥方法
いずれの施肥方法でも効果に大きな違いはありませんが、基肥はもみ数増加に、中間追肥は登熟歩合向上に特に期待できます。- Q5.水稲に対してけい酸加里の中間追肥が効果的な理由を教えて下さい。
- 水稲のケイ酸と加里の吸収が旺盛になる直前で、かつ効果的に吸収されるためです。水稲はケイ酸と加里を窒素以上に吸収し、その多くは生育後半の幼穂形成期以降に吸収されます。そのため、吸収が旺盛になる直前の出穂前45~35日頃がとても効果的です。
- Q6.中間追肥は出穂前45~35日頃に施肥とありますが、具体的な時期はいつですか?
- 中干前~中干開始ごろの施肥をお勧めします。
中干前の水田は土が柔らかく肥料の粒が土の中に潜り込みやすくなり、根と接触する機会が増える為、中干前~中干開始頃(水の落とし始め)までの施肥が効果的です。 - Q7.けい酸加里の硬度、比重、pHはどの程度ですか?
- 分析の結果以下の通り示されています。
硬度:2~8 kg/粒、嵩比重:0.9~1.0 g/cm3 pH:10~11
なお、アルカリ性の肥料ですがアルカリ分は保証していません。 - Q8.ブロードキャスター等の機械散布で施肥する事は可能ですか?
- 可能です。機械散布する場合にはけい酸加里の粒径、比重を確認し、散布機の施肥量を調節してください。
- Q9.収穫後の土壌にけい酸加里のような粒が残っていますが、肥料の効果は問題ないですか?
- けい酸加里の製造上の特性であり、肥料の効果としては問題ありません。けい酸加里は肥料成分が溶け出したあと、その残さ(土壌に含まれる成分など)が粒として残る場合があります。なお、その粒は土壌中でゆっくりと崩壊するため、環境面への影響はありませんのでご安心ください。
- Q10.特別栽培農産物にけい酸加里は使えますか?
- けい酸加里は加里質肥料に該当しますので特別栽培農産物の施肥条件が「窒素成分の〇%以上が有機由来でなくてはならない」といった窒素施肥に関わるもののみの場合は問題なく使用することができます。詳しくは各取組みの条件をご確認下さい。
- Q11.有機農産物にけい酸加里は使えますか?
- けい酸加里は化学肥料に該当するため、「化学肥料を使用してはならない」という条件の場合、けい酸加里は使うことは認められていません。
- Q12.肥料を多く施肥するとコメの食味が悪くなると言いますが、けい酸加里を施肥すると食味が悪くなりませんか?
- 登熟期に窒素成分を過剰に吸収するとコメの食味が低下すると言われていますが、けい酸加里には窒素が含まれていませんので悪影響はありません。また加里を多く施肥すると、食味と関係の深い苦土成分が吸収しにくくなって食味が悪くなるという噂もありますが根拠がなく、逆にけい酸加里によってコメの食味が向上することが期待できます。
- Q13.けい酸加の粒の色が白色ではなく、うすい茶色に変色している事がありますが、品質に問題はありませんか?
- 原料として使用している石炭灰に含まれる微量成分によって、製品の粒がうすい茶色に変色する場合があります。
なお、肥料成分や品質等に問題はありませんので安心してご利用ください。